草の実堂を長年運営してきた話
草の実堂のドメインを取得したのは2013年でした。
当時の私は「新井キヒロ」という名前で漫画家として活動しており、最初は自分の作品や活動をまとめる、漫画家のポータルサイトのようなものを作れたらいいなと思っていました。
ただ、当時は本業の漫画や鉄工所なども忙しく、結局ほとんど手を付けないまま放置してしまいました。
その後、一時期だけ、当時流行していた2ちゃんねるのまとめサイトのようなことを試した時期もありますが、広告面やサイトの方向性を考えると長く続けるものではないと判断し、すぐにやめました。
そこからまたしばらく、草の実堂はほぼ動いていない状態が続きます。
本格的に記事を書き始めたのは、2016年11月ごろでした。
もともと歴史が好きだったこともあり、自分で歴史の記事を書き始めました。同じころ、初めてクラウドソーシングを使い、外部のライターさんにも記事をお願いするようになりました。
とはいえ、最初から事業として大きく育てようとしていたわけではありません。
感覚としては、あくまでちょっとした副業で、最初の数年は本当にお金になりませんでした。
月に500円を超えただけでも嬉しかったのを、今でもよく覚えています。
Webの世界では「ブログで月○万円」「サイトを作れば収益化できる」と簡単に言われることがありますが、実際に自分でやってみると最初の500円を稼ぐことさえ簡単ではありません。
今でもこの感覚は忘れないようにしています。
とはいえ2016年から数年間は、記事を更新するたびに少しずつアクセスも増えていきました。
サイトの成長とともに収益も増え、月に10万円を超える月が出てくるようになりました。
このころは「記事を増やせば、その分だけアクセスも増えていく」という感覚がかなり強かったと思います。
ところが、2020年ごろから状況が大きく変わりました。
検索エンジンのアルゴリズムが大きく変化し、それまで上位に表示されていた個人運営のサイトが検索結果から大きく順位を落とすケースが増えました。
草の実堂も例外ではなく、アクセスも収益も大きく落ちました。
おそらくこの時期に、更新をやめた個人ブログや小規模サイトはかなり多かったのではないかと思います。
草の実堂も、収益だけを見ればやめてもおかしくない状態でした。
ライターさんへ原稿料を支払えば、ほとんど利益が残らない時期も長かったです。
それでも更新を続けたのは、もともと大きな事業として始めたものではなかったことと、すでに記事を更新すること自体が習慣になっていたからだと思います。
大きく儲かるから続けるというより、好きな歴史の記事を少しずつ増やしていく。
そんな感覚で、更新だけは続けていました。
その後、記事数が増え、外部への記事配信も広がり、同時に記事の内容や質にもさらにこだわるようになっていきました。
ただ記事数を増やすのではなく、どうすれば読みやすくなるか、どんなテーマなら読んでもらえるか、どこまで調べれば記事として信頼できるのか。
そうしたことを試行錯誤しながら続けてきた結果、草の実堂は現在、ステップス株式会社のメイン事業の一つになっています。
振り返ってみると最初から事業計画があったわけでも、明確な成功パターンが見えていたわけでもありません。
むしろ放置していた期間の方が長く、途中では何度もアクセスや収益が落ちています。
それでも続けているうちに、少しずつ形が変わっていきました。
Webの世界は変化が激しく、数年前に通用した方法がそのまま使えるとは限りません。
それでも、最初に月500円を稼げたときの嬉しさだけは、今でも変わりません。
草の実堂を運営してきて学んだことはたくさんありますが、結局のところ、一番大きかったのは「続けること」だったのかもしれません。
これからも、時代に合わせて形を変えながら、草の実堂を続けていきたいと思っています。
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